Keyball61で自作キーボードの世界に入門!


2022 年は素晴らしい長さの GW でした。折角なのでどこかに旅立とうと考え、観光地など色々調べていたら、なぜか自作キーボードの世界に旅立っていました。

自分が使うキーボードは 生涯 HHKB で良いのではと思っていたくらいには HHKB に満足していて、自作キーボードは知っていてもそんなに興味惹かれていなかったのですが、インパクトのあるキーボード画像をたまたま j 見てしまい、ポチり。

完成後はこんな感じ、Keyball61 です。

keyball

今回作成したキーボードは白銀ラボさんで販売されている自作キーボード、Keyball61 です。このキーボードの特徴は一眼で分かる通り、トラックボールがキーボードについてることです。つまり、キーボードから手を離さずにマウス操作ができます。

keyball61

プログラムや Terminal 操作するとき、できるだけキーボードから手を離さないようにショートカット駆使して操作するっていうのを皆さん行うと思うのですが、なんかその概念が変わるのではと感じ、心奪われました。

トラックボールもが好きなのもあり、これは一回試さないとダメだわと思ってしまったわけですね。

岐阜より

GW ちょっと前に Keyball61 の在庫があったのでオンライン注文、GW の頭くらいには届きました。梱包に使われていた岐阜新聞を見てほっこり、こういうローカルっぽい要素好きです。

Keyball の組み立てキットにはたくさんのパーツが含まれています。これらの他にも色々必要なので、組み立てに必要なものは組み立てガイドで予習して、予め用意しておくのがお勧めです。わたしは都度悩んでは通販で足りないもの注文して進んだので、組み立て終えるまでに 1 週間くらいかかりました。特にキースイッチとキーキャップが鬼門でした。選択肢があまりに多い。

ちっさ

組み立てにハンダづけが必要なことは知っていたものの、自分が想定していたレベルと全然違っていました。組み立て難易度的にはプラモデルの HG グレードくらいだと思っていたのですが

ピンセット必須なサイズ感のものたちがわんさかいました。これを上手くはんだ付けする自信が全くない・・・これは最悪動くように組み立てられなくて勉強代になるか・・・?とも思いました。

意外とすんなり

パーツの小ささに驚き、ビクビクしながら作業を進めていくと意外とすんなりと作業できました。細めのハンダ小手など良い道具を仕入れておいたのが正解だったのかもしれません。今回の組み立てのためにハンダやフラックス、ピンセットなど色々買っているうち、部屋の中が amazon のダンボールだらけに。

ビルドガイドを見ながら進め、ProMicro のはんだ付けまで完了! PC に接続し無事に認識されました。自分ではんだ付けしたキーボードを動かすのは初めてなので興奮しました。余談ですが TypeC の ProMicro が買えなかったので今回はマイクロ usb のものを使っています。これも地味に入手が面倒でした。

通電の確認は適当な長さになったハンダで。光らせることができるダイオードのハンダづけは今回しないので、この時点で通常のファームを書き込みました。

ファームの書き込みはRemapさん。ここ地味に詰まりました。参考程度に画像を貼っておくと、 keyball のファームを書き込む際に chrome だと画像のような黒いダイアログが出ます。この時にキーボードのリセットボタンを押し、黒枠の中の選択肢から ProMicro っぽい名前が一度選択肢から消え、また出てきたら接続を押し caterina Bootloader で Flash したら上手く行きました。

ProMicro の種類にもよるようですが、リセットボタンを押すタイミングが大切なようです。この書き込みが成功すると、Remap さんの最初の画面にある START REMAP FOR YOUR KEYBOARD が利用できるようになりました。

キースイッチ探し

大体組み立て終わってから、次はキースイッチとキーキャップ探しをしました。ここは本当に大変で、Youtube でテスト動画見て自分が好きそうな音のものを探しました。カチカチしている感じはあまり好きではない、静かめな方が良い、ルブをしなくて良さそうという条件で探し最終的に Gateron Oil King というものを選択しました。条件的に候補はいくつかあったものの、最後は迷ったら買える範囲で高いやつ買っとけの精神。

できれば試打したくて 遊舎工房さん行こうとしたものの、GW なのもあってか入場制限で列ができていたので諦めました。一人行動中に列に並ぶのが極端に嫌いなので入れるようになるまで待てませんでした。有給とった平日とかで並ばなくて良さそう時期にまたいってみようと思います。

キースイッチとキーキャップはTALP KEYBOARDさんで購入しました。Oil King が買いやすかったのと、お値打ちそうなキーキャップがあったからです。キーキャップはできれば 1u のセットが欲しかったものの、なかったので普通のを買いました。まあ、数さえ合えば印字違ってもいけるだろいうという雑な考えです。

今回はキースイッチ探しに注力してキーキャップ探しがおざなりになったので、次回はキーキャップももっと検討しようと思いました。

キースイッチのピン曲がりやすい

ぎりぎりになりましたが無事に GW 中にキースイッチとキーキャップを受け取ることができたので、Keyball にパチパチはめていきました。この工程簡単だなあと油断していたら、PC に繋いだ時にいくつかのキーが反応しないことに気づきます。やばい、はんだ付け失敗か・・・と思ったら

キースイッチを垂直にはめなかったせいで上手く刺さらずに折れ曲がっていました。これを 4 箇所くらいでしてしまったので自分の不器用さにちょっと凹みました。柔らかいので曲がってもピンセットや指で直せます。何回も曲げてしまうと折れてしまいそうな感じはあります。

はんだ付け不良

キースイッチを全て設置してから改めて Rempa さんでテスト。

はい、認識しないキーがちらほらあります。あらためてキースイッチ見直しても問題なかったのでこれらのキーのはんだ付けをやり直すことになりました。Keyball にアクリルはめる前にこの手順やっておけばよかったと反省、特に右手がわはトラックボールがあるのでネジを外すのも少し面倒でした。

左右で 3 箇所がはんだ付け不良、他数箇所が上記のキースイッチが正しく入っていない症状でした。最悪壊した時用にキースイッチは 5 個くらい余分に買っておいた方が安全だったとこれも反省点。Gatero Oil King 結構良い値段するのでぎりぎりを攻めたものの、適当に扱って壊してしまっていたら完成までに次の受け取りを待つことになるので。

そして冒頭の形になります。キーキャップはめていないところが多いのは、なんのキーにするかをまだ決めきれてないからです。トラックボールは MX Ergo のものを流用しました。ただ、きっちりと嵌まらないので大きさが少し違う?結構使っているので地味に削れてしまっているとか?別のものを買うか思案中。

使用感

初めての配置なのもあり特に右手の小指がオロオロしてしまい、あまり上手く打つことができない状態です。また、HHKB では小指で Fn キーを押し、矢印操作も小指駆動な分、右手のキーマップをどうしたものかと考え中。基本的に HHKB と 2 台で使っていくはずなので、双方ストレスなく使える形が理想です。

トラックボールの動きは初期状態でも MX Ergo と同じ感じで使えて良い感じです。右手は親指以外がキーボードに触れているので、トラックボール固有の握り心地的な違和感が出ないのが良いです。ただ、マウス操作多めになると疲れそうではあるので、作業内容によっては普通にトラックボールなりマジックパッドを使う感じになると思います。

キーの押し心地はとても良く、想像以上に音も良い感じでびっくり。小指で押すキーは重く感じるので、ここだけ軽くするか、次はもう少し軽いのを試してみても良いかもと思ったりはします。世の中色々なキーボードがあるのに自作したくなる気持ちがわかる気がします。早くもキースイッチだけ色々買っちゃいそうです。いろんなスイッチを叩きたい。

多分、キー配置に慣れるまでに数ヶ月はかかりそうなので、使用感についてはプライベートで使用しつつ、良い感じのキーマップを考えて試してから再レビューしようと思います。ちなみにこの記事は半分くらい Keyball で書きました。途中、キー設定が気になって記事書き終わらなさそうだったので半分は HHKB で普通に書きました。

お値段

今回、高めなキースイッチを選んだこと、工具なども随時買ったこともあり、全体で 4 万円〜な予算感でした。GW に旅に出たと考えればまあ、ね?単純に作るのが楽しかったので、もう一台くらい作ってみたくなっています。

感謝

楽しいキーボードを販売してくれた白銀ラボさんと、組み立て動画や記事など自作キーボードに入門しやすい情報を提供してくれていた MURAOKA Taro さんに感謝。

Keyball61 の一般販売に寄せて

Corne Chocolate を組み立ててわかったビルドガイドに書いてないけど抑えておきたいこと

作業に必要なはんだこてなど何を買えば良いかやどう使うかは地味に調べるの大変な部分なので大いに助かりました。今回完成まで持っていけたのもこういった情報があったことが大きいです。

MURAOKA Taro さんには 1Vim とかスパルタン Vim とかでも楽しませてもらってましたし、今回動画で初めて声を聞いて、技術の進歩というか時代の流れをみたいなのをちょっと感じました。

これからもトラックボール作品色々増えていって欲しいなあと思いますので白銀工房さんの今後の商品も楽しみです。他、Keyball 自体にアタッチメントみたいなのが可能なら販売して欲しいなと思ったりしています。キーボードに角度をつけられるものとか、カバーとか。あとは結構特殊なキーボードなので Keyball 自体レンタルとかできると迷ってる人の背中押せる要素になるかもですね。

HHKB 以上に試打が難しいキーボードなのがネックではあるものの、自作キーボードやトラックボールに興味があり、はんだづけに抵抗がない人は試してみると作るの含めて結構楽しめるキーボードだと思います。