価値観の共有のための自己紹介

わたしが今いる環境は大体1〜3ヶ月でチームメンバーが1人は入れ替わる。組織の方針として行われているのでチームに問題があって入れ替わっているのではない。チームに問題があってもなくても入れ替わる。チームメンバーの大半が入れ替わって、3ヶ月後にはまったく違う顔ぶれでの開発になることもある。

こういう状況なので、新しいメンバーがいかに早くチームに馴染めるかはチーム内でのFBサイクルを回す上で重要な要素になる。逆に、自身が別チームに移動する際にもどれだけ早くチームに馴染めるように動くかは重要になる。

時間をかけて理解していては間に合わない。チームを機能させるために小さな工夫が必要になる。この記事はその工夫の1つ、自己紹介に焦点を当てている

価値観、考え方を共有する

新たなメンバーはチームメンバーに自身のことを知ってもらうために自己紹介をする。これは良くある風景だと思う。1分くらい話して拍手して終わりというのも悪くはないが、早期に相互理解を深めるという目的がある場合には不足していると思う。

自己紹介は名前や経歴、ちょっとした一言では終わらせず自分の価値観、考え方がチームメンバーに伝わるように内容にし、お互いに質問しあえるインタラクティブな場にする。具体的には下記のようなことを題材にして、自己紹介をする側は伝わるように頑張って話す

  • 大切にしていること
  • 知っておいて欲しいこと
  • なぜこの会社(チーム)を選んだか
  • 過去の失敗、過去にもらったフィードバック

不慣れだと難しいがとにかく自分を知ってもらうために頑張る。上手く話す必要はない。過度に自分を大きく見せようとしたり、卑下したりしない。

お互いに協力して良い場にする意識を持つ。恥ずかしくても頑張る

価値観、考え方を聞く

その人の価値観や考え方を理解するのはとても難しい。本人の自己認識が正しいかもわからない。自己紹介を聞き、言葉通りに受け取るだけでは少なくともわたしは相手のことの理解が進んでいかない。

同じ言葉でも人によって認識や捉え方が違うケースはある。例えば、自分は素直な人間である、といったケースを考える。発言した人は素直さとは相手が言ったことをそのまま受け入れることだと思っており、聞いた側は素直さとは自身の考えに固執せず相手が言ったことを取り入れることだと思っていたとする。このギャップを聞くことによって埋めることが聞く側に求められる。

どちらが正しいということが重要ではない。その人がどういう認識でその言葉を使い、自分が考える言葉、考え方とどういった差がある状態なのかを知ることが大切だとわたしは考えている。

なので、自己紹介、あるいは他の場でも良いが価値観や考え方を知る場では細かく相手に質問をし、言葉をどのような認識で使っているかから相手の価値観や考え方を知る手掛かりとする。言葉以外にも表情、声のトーン、体の動きなど相手を知るヒントはたくさんある。

お互いに興味を持つ

相手を知るためには一定のコミュニケーションスキルが必要だとは思う。ただ、最も重要なのは相手に対して興味を持つことだとわたしは考えている。

興味がない、ではない。興味を持つためにどう言った質問をしたら良いか、どういうスタンスで自分がその場に出るかを考えて実行する。自分がどうすれば興味を持てるかを知ることも大切なこと。

どうしても無理…

本当にどうしても興味が持てない、この人の話を聞くことに価値を感じない、不快。そういう状況になってしまったらそれも1つのFBではある。採用に課題があるか、あるいは自身の所属が合っていないのかもしれない

おわりに

自己紹介は1つのきっかけであり他にも相互理解を深めるきっかけはいくらでもあると思う。1on1やチームの共有の場でもいつでも良い。率先して自分の考えを披露して、相手のことを聞く。

今どういう人たちと働いているのか。それをチーム全員が知ることができていると楽しい